数塾ブログ

数学の応用問題が得意・苦手の差は?

ワーキングメモリーとチャンク
 
人の脳にはワーキングメモリー(メモ帳のような働き)があり、このメモ帳は同時に扱える情報のまとまり(チャンク)には限度があります。
つまり、多くのことを同時に処理することができないので、ある程度限定して物事を考える必要があります。
 

数学の文章問題は情報を削っていく
 
数学で文章問題(長文の問題)を解く場合、問題文を読みながら、頭の中に入っている公式や解法パターンを削っていき、解法を導き出すという作業を行います。
このときに、同時に扱える情報は限られているので、まずは大雑把に削っていき、だんだん細かく削っていく必要があります。
そのためには、大きなまとまり、中くらいのまとまり、小さなまとまりとして公式や解法パターンを頭に入れておくことが重要です。
 
例えば、①~⑳のことが頭に入っているときに、それらをすべて同時に処理し、その中から正解を導き出すことはとても困難です。その結果、頭がフリーズして何をしていいか分からなくなったり、勘で解くようなことになります。
そこで、①~⑳をいくつかのグループに分けてあげると、スムーズに正解にたどり着くことができるようになります。
①~⑤をAグループ、⑥~⑩をBグループ、⑪~⑮をCグループ、⑯~⑳をDグループと分けることができたなら、まずは、A~Dグループのどれに当てはまるのか、4つのことを同時に考えるだけで良くなります。
その後、Aグループと決まったら、次に①~⑤の中から正解を選ぶだけになります。


数学用語の重要性
 
1つ1つのことを個別に頭に入れるのではなく、まとまり(チャンク)として頭に入れておくことが重要です。
まとまりとして区切る(覚える)ために、数学の用語をしっかりと覚えておくと、その用語ごとにまとまりとして区切る(覚える)ことができます。
数学の用語は軽視しがちですが、数学でも用語を大切にし、1つ1つバラバラに覚える(習得する)のではなく、関連付けて、1つのまとまり(チャンク)として身に付けましょう。