数塾ブログ

中学、やっぱり3年生から、いや高校生、うん受験生になったら本気出すわ⑦(金沢校)

前回・前々回と各科目の基礎の大切さについてお話ししました。

なんでこんなに基礎基礎いうのかについてはわかってもらえたでしょうか。

で、まだ続くんですが、「○○の単元は学校のテストで85点だったから基礎はできている」っていう子がいるんですよ。それって本当でしょうか。

 

データをとったわけではないので主観的なお話しにはなりますが、できない子ほど「やればできる」、できる子ほど「不安です」と言います。

もっと言うとできない子ほど「分からなかったけど解説を読んだらわかりました」、できる子ほど「解説を読んでも理解できない」と言います。

この差はいったいどこからくるのでしょうか?

 

この差はメタ認知能力がどれだけ育っているかだと考えています。
要するに自分が客観的にどういう状態化を判断で来ているかどうか、もっというと本当に分かっている/できているのか?を確認する能力が育っているかということです。

できていないものを、できた!

わかっていないものに、わかった!

といってしまう子の点数が伸びないのは感覚的にもご理解いただけそうです。

PDCAサイクルとか、自己分析能力とかといろいろに言われますが、本質はどれも似たようなものに思えます。

 

実際どうなんだろうと調べてみると、やはり既に研究結果が出ていました。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2002/0/2002_0_811/_article/-char/ja/

この研究では相関係数が0.95(最大は1)なので、メタ認知能力は学習にかなり重要な部分を占めていると言えそうです。

 

僕自身はかなりこのメタ認知能力を重視していて、学習指導の際も常に何がまずかったのか?どうすればできたのか?
この問題から得られた学びは何か?
自分の性格をふまえてどのように取り組めばうまくいくのか?
どうすれば今後成績があがるのか?
といったことを指導の際にしつこくしつこく聞いていきます。

 

自己解決できる問題はできる限り自己解決し、そのうえで足りないことや自分では気づけないことを補充してあげることで、指導効率があがると考えているからです。

それにやはり問題解決の方法を自分で考える能力というのは今後必要になってくるはずで、いざ問題に対峙して「誰か教えて~」では社会では立ち行かないですからね。

入試におけるできた/できなかったの最終的な評価は客観的に、合否で判断されるものですが、お子さんいかがでしょうか?

「やったよ!」といいつつ答えを写しただけ、「できたよ!」といったのに同じ問題が解けないなんてこと、ありませんか?

 

ちなみに別の研究には、メタ認知能力を自主学習で育てるのが難しいという知見もあります。
高いメタ認知能力を育てるには、家庭環境、学校の環境もしくは私教育における優秀なメンターの存在が必要ということですね。


金沢校教室長 山本