数塾ブログ
今回は暗記に役立つ「場所法(ばしょほう)」というテクニックをご紹介します。場所法とは、覚えたい情報を馴染みのある場所や風景と関連づけることで、記憶を強化する方法です。受験勉強や日常学習で覚えることが多い皆さんにとっては、非常に強力なツールになりますので、ぜひ参考にしてみてください。
場所法は、古代ギリシャやローマでも用いられていたと言われる伝統的な記憶術の一つです。別名「メソッド・オブ・ロキ(Method of Loci)」とも呼ばれます。覚えたい内容を、「頭の中で明確にイメージできる場所」と結びつけておくことで、後から思い出しやすくするのが特徴です。
例えば、自分の家の部屋を順番に思い浮かべながら、覚えたい単語や公式を部屋の家具や壁に置くようにイメージすると、その場所を思い出したときに一緒に覚えた内容も引き出しやすくなります。
覚える内容をリスト化する
まず、覚えたい単語や用語、重要事項などをリストにまとめます。英単語や歴史の年号、理科の化学式など、まとまりごとに区切ると便利です。
よく知っている場所を選ぶ
自分がよく知っている場所をイメージします。自宅の部屋、学校の通学路、塾への通い道など、細部までイメージしやすい場所がおすすめです。
「場所」と「情報」を結びつける
リスト化した情報を一つずつ、その場所の具体的な部分(ドア・机・ベッド・壁・窓など)と結びつけます。
例)英単語「apple」を自宅の玄関ドアと結びつける→「ドアを開けると巨大なリンゴがある」というイメージを作り出す。
ストーリーやインパクトを付ける
場所に置くだけでなく、少し大げさなくらい印象的なストーリーやビジュアルを想像すると、記憶がさらに強固になります。ストーリー仕立てにすると、覚えた内容同士の関連づけがしやすくなります。
頭の中で順番にたどる練習をする
すべての情報を「場所」と結びつけたら、頭の中でその場所を散歩するように順番に思い出してみましょう。思い浮かべられない箇所があったら、イメージが弱い証拠ですのでもう一度インパクトのある想像を作り直してみるのがおすすめです。
大量の情報でも覚えやすい
単語や数字の羅列だけでは頭に入りにくいものも、具体的なイメージを付けることで印象深くなり、長期記憶につながります。
順序を崩しにくい
家の中を歩くイメージのように、情報を置く順番が決まるので、抜け漏れが少なくなり順番も頭に残りやすいのが特徴です。
応用しやすい
一度この場所法を身につけると、英単語や年号、公式などさまざまな科目に応用できます。また、新しく別の場所を選んで同じ方法を使うことも可能です。
単語テスト対策
英語や古文の単語をまとめて覚えるときに場所法を活用すると、暗記の効率がぐんと上がります。
年号や人名の暗記
社会や歴史分野では、年号や人物名、出来事を場所とセットにして覚えることで、よりスムーズに再現できるようになります。
数式や理科用語の理解
数学の公式や理科の化学反応式など、一見抽象的に思える内容にも場所法は活きます。イメージでインパクトを加えることで、記憶の定着を促せます。
場所法は、覚える事項をただ暗記するのではなく、「映像化しながら学ぶ」という点がポイントです。視覚だけでなく、五感を使ってイメージを広げることで、より記憶に残りやすくなります。集中力が切れてきたときや、繰り返しの勉強で飽きてしまったときにこのテクニックを取り入れてみると、学習が楽しくなるかもしれません。
当塾では、こうした暗記技術を含め、生徒一人ひとりに合った勉強法を提案しています。興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
最後までご覧いただきありがとうございました。次回も学習に役立つ情報をお届けいたします!